2012.06.



 昨夜、旭がモーレツに泣いた。
パパのお腹の上や歌を歌って寝かしつけても効果がなく、「一緒!一緒」と叫び、「ちゅながってー!」とママの手を握ってくる。
真っ暗な部屋中に響く息子の泣き声に胸が痛む。
最近仕事が忙しく、共働きの夫婦揃って帰りが遅くなることが多かった。
同じ職場でも時間のやりくりが上手くいかない時がある。
その分私たちの両親に預ける時間も長くなる。
小さい子は小さいなりに不安で、寂しくて、泣きたくて、つらい気持ちを抱えているんだな、よし!しっかりスキンシップをとるぞ・・・と合点のいく日はまだ良い。

 最近の旭は、よくわからない時にモーレツに泣く。
晴れているのに長靴で出掛けると言ったり、ママと「いる?いらない?」の所謂親子問答で親の反対語を言って困らせる。
お茶出したらジュース!
歩くよと言ったら三輪車! または抱っこ!
食事中にスプーンをわざと落としてしたり顔で笑ったり、買い物で駐車場に車を止めようとしたら「立体!屋上行くの!」と大声で泣く。
当然親の理にかなってないため彼の主張はことごとく却下される。
「いやいや」をする時期に来たのかなとママと話すのだが、どうもそれだけではなかった。
義父に駐車場の件を話すと
「ああ、旭が言うけえ屋上につれてっちゃった」
「晴れてたけど長靴」の時もあるらしい。
なんでだろうと母に話すと「ダメと怒られてもまだ判らんいね。昇、それは親にどれだけ甘えられるかためしよるんよ」と言われた。
思い当たるふしがある。
旭の「自己主張」に付き合うことをあまりしていなかった。

 義父の「旭がそうしたいならそうしちゃろう」というノリと気持ちに余裕がなかったと思う。

 「いやいや」は親の方だったかな。
そうしてやりたいけど、でもどこまで付き合うかが肝心かもなあと親の立場がチラッと脳裏に浮かぶ。

 テレビを見ていたら旭が「のりたいな」を持ってきた。
消防車やパトカーやバスが描かれている。
ベランダに旭を誘い、よし、この絵本に載っている車を探そうと二人して外を眺めた。
お膝に腰かけた旭が「あ、宅配車!」と叫び、私の顔をじっと見つめてきて言った。
「パパ、オシゴトモウオワッタ?」
昇より




















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