2016.03.



 ゲイラカイトって覚えていますか。アメリカのNASAが開発した大きな目玉がついた凧。

 子供の頃流行りましたよね。誰もが簡単に揚げられるので人気が出て、近所の原っぱや運動場で赤や白や黒色の凧をみんな競って揚げていました。その30年以上も昔の凧が今も発売されていたんです。以前、旭が保育園で作った凧を公園で楽しそうに揚げていたことを思い出し、6歳の誕生日にこの凧をプレゼントしたら喜んでくれるかな?と思って購入しました。

 プレゼントを手にした旭の反応は今一つでしたが、この凧の魅力を知っている私は休日に彼を誘って、「あるかぽーと」の芝生広場でゲイラカイトを飛ばしてみました。

 この日は風が強く関門海峡も白波がたっています。強風と雲一つない青空と芝生の親子。今日は絶好の凧揚げ日和です。糸を持って構える旭と呼吸を合わせてイチ、ニノ、サン!と放たれた白い凧は、風に乗り垂直にグングン上昇していきます。旭は自分が走り回らなくても揚がる凧に驚いていました。小さな体が右や左に引っ張られながらも腕に力を込め、糸の先にある凧を見上げています。「糸を引っ張ったりゆるめたりしながら揚げるんよ」とコツを教え、少しずつ慣らしながら糸を伸ばしていきましたが、どんどん遠く離れていく凧に圧倒されたのか「コワイ」と言って私に糸を預けてしまいました。受け取った私は指先に伝わる感触に気持ちが高ぶり、懐かしさも相まって夢中で遊んでしまいました。気が付いた時には糸が振り切られ、40メートルも揚がっていました。犬の散歩をしている人やカップル、ランナーが見上げていきます。「見て見て!すごいやろ」と、ちょっと自慢げに旭に呼びかけども彼はサッカーをして近寄って来ません。傍で見ていたママに「パパが遊びたかったんやね」と言われた時には後の祭り。そんなつもりじゃなかったんですけど、私一人が楽しんでいるように映ったみたいですね。ゴメンね旭。調子に乗りすぎました。

 今度は一緒に遊ぼうね。でもキャッチボールと凧揚げは男のロマンだって分かってもらえたら嬉しいな。へへ。

昇より

















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