2018.1.



 旭にサンタからのクリスマスプレゼントが届いた。任天堂のゲーム機。昨年 は思っていた物とは違う贈りものに「サンタさん間違えた」と言って肩を落とし ていた彼にとって、ツリーのもとに届けられたプレゼントは念願叶ったもので、 その喜びようったらない。

 昨年の旭はツリーに「プレゼント下さい」とお祈りしていたが、今年はしてい なかった。理由を聞くと、去年の手違いが心に残っているからだと言う。それで もクリスマスの前夜、ママに促されサンタさんへのお手紙と牛乳とクッキーをテ ーブルに置き、サンタさんを心待ちして眠った。翌朝、手紙は消えたが飲み残し の牛乳のそばに「プレゼント捜しカード」が添えられていた。旭は家中のカード を見つけ、サンタからのなぞなぞを解き、ツリーの根元にあるプレゼントに行き ついた次第である。達成感からか満面の笑みで彼が言った一言を私たち夫婦は生 涯忘れることはないだろう。「これでクラス全員ゲーム持ってるわ」「何でわかる ん?」とママが聞くと「顔やね。顔でわかる」と仰ったのである。ホント欲しか ったんだね。サンタさんも約束を果たせてホッとしていることだろうに。

 そこからは、我が家と旭とゲームの生活が始まった。ママとも相談して冬休み 中はルールを設けることなく好きなだけさせてやり、お正月に実家へお泊りに行 った際も親戚の子どもたちと夢中になって遊ぶ姿に喜んだりもした。が、結論か ら言うとゲームはケンカの火種になる。時間制限も守るようで守らない時もある し、お返事もおろそかになったり、「ゲームは宿題してからでしょ!!」と言うと「え ーっ」と不満な声を上げる。最初はじっと堪えていたママも最後は堪忍袋の緒が 切れて「そんな態度ならゲームをサンタに返すよ!!」ゲーム機をへし折ったご家 庭もあるとか・・・我が家はまだその領域には達していないが、ルールはちゃん と、約束はきちんと守ろうね、旭。どうなることやら。
昇より





















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