2017.9.



 夏休みに家族旅行で尾道へ行きました。着いて早々まずは腹ごしらえ。老舗の「つたふ じ」で尾道ラーメンを頂きました。スープが美味しくて、風まかせの旅が楽しくなる予感 をさせる一杯。大満足で店を後にして商店街を横切ると踏切の音が聞こえてきました。線 路を越えるとそこはもう坂道と石段が続いています。私たちが目指す千光寺は約400段 程の石段を上った山の中腹にあり、魚を売っていた行商のおばちゃんに「歩いて登るの? こんな暑いのに!ロープウェイ使えば?」と呆れ顔で見送りされたのも納得の行程でした。 電車坂道そして猫。線路を境界線に一歩ずつ石段を上ると、懐かしさを箱に封印したよう な魅惑的な世界に踏み込んだ気分になりました。

 上るにつれ視界も開け尾道市街が見えてきます。細長く走る尾道水道を行き交う船舶や、 遠くは四国しまなみ海道へと続く橋が見渡せました。タオル鉢巻汗ダラダラの旭とママと 入った境内には大きくて奇妙な形をした岩がたくさんあり、修験に使われた鎖の下がった 岩山をよじ登った旭は、達成感からか得意気に記念撮影に応じてくれました。

 お参りを済ませ坂道を下ります。坂道から横道、横道から細道、細道から路地裏へと迷 路のように入り組んだ道の至る所に猫がいたり、お洒落なカフェや輸入雑貨店やガラス細 工店などが隠れ家的に点在して、歩いてみるとこの街はレトロだけじゃなくて、これから 先の「今」を感じさせる一面もあることが分かりました。少々歩き疲れたのですが、何の 気なしに入った一軒で飲んだラムネがとても美味しかったです。ビー玉が詰まって飲みに くそうにしているラムネ初体験の旭に飲み方を教えてあげました。

 夕暮れのしまなみ海道を渡りました。学生時代に見たこの景色が忘れられずに今回息子 に見せてやりたいと連れてきましたが、当の旭は助手席で眠っています。ラジオからは旭 の好きな「ひまわりの約束」が流れていました。子守唄代わりにママと一緒に歌ってやり 四国今治へ。

 山中家の夏の思い出です。
昇より





















<山中昇プロフィール>

1971年7月14日生まれ。 地元下関の高校を卒業後、東京の大学に進学&卒業。雑誌編集の仕事と、劇団員を経験したのち地元に戻り、1998年地元下関に開局したComeon! FMに勤務。制作部長として番組制作に取り組む。
2008年FM開局当初から一緒に番組を担当していたパーソナリティーと結婚。2010年3月長男旭誕生。1児の父となる。













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