エッセイを読む

2022年06月

コノロケ日記

先々月、あまり心配していないと書いた、3歳の次女ぷんぷんの幼稚園入園。すみません。訂正します。6月中旬現在、毎日大騒動になっています。

ぷんぷんは周りの予想通り、毎日元気に幼稚園バスに乗り込んでいました。ところが4月末に熱で数日休んだ後から少しずつ行き渋るようになり、GWが明けるとますます怪しい雲行きに。「よーちえんいかない、おかーしゃんがいい」と泣くぷんぷんを無理やりだっこして、バスの先生にお願いする毎日。それでもまだ、GLW明けにグズりだすって年少さんあるあるだよねと、余裕がありました。

ところが、すっかり立派な年長さんで幼稚園も大好きなはずの長女あーちゃんが、ある朝ぽつりと言いました。

「わたしもようちえん、いきたくない」

その日からあーちゃんまで行き渋るようになり、ついにはバスが着くと家の裏まで逃げていってしまうように。ぷんぷんはバスに乗せられてしまえばすぐに諦めるのに、あーちゃんは体も大きい分抱えるのも難しく、私が焦って急かせば急かすほどバスに乗るのを嫌がります。行ってしまえば幼稚園を楽しんでいるようで、帰ってきてからは今日あったことをたくさん報告してくれるのに……

このままではいけないと、落ち着いている夕方にあーちゃんと話してみました。すると本人もなぜバスに乗りたくないのかはわからない様子。でもよく聞いてみると、どうやら落ち着いて見送ってもらえないのが寂しいようです。先生に申し訳ないし、バスに乗っているお友達の視線も気になるし、ぷんぷんが行き渋るようになってから慌てるばかりで落ち着いて見送りが出来ていなかったこと、私もやっと気が付きました。

そこで、どんな見送りだったら頑張れそうか、あーちゃんと話し合って「お母さんとタッチしてぎゅーしたらバスに乗る」というスキンシップのルーティンを決めてみました。まだ決めたところ。これでバスに楽しく乗れますように。祈るばかりです。

今月のお気に入り

『もりのおふろ』
西村敏雄 作/福音館書店
もりのおふろに動物たちがどんどんやってくるお話。ぷんぷんが 一人で開いて「らいよんの、おふろ」と絵を読んでいました。 絵を読むのって、文字を覚えてない今だからこその姿ですよね。 見つかるとよんでーとなるので、こっそり観察してます。

いまむらかな

いまむらかな プロフィール

大学時代に村中李衣先生のゼミで学び、在学中から 3年間、こどもの広場のスタッフとして過ごす。
2016年9月に長女あーちゃん、2018年12月に次女ぷんぷんが誕生。2児の母として奮闘中。

毎月のエッセイは
ひろば通信に掲載されています

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