エッセイを読む

2025年05月

コノロケ日記

あーちゃんは小さい頃からプレゼントを渡すのが大好き。学校帰りに摘んできた花束、折り紙を貼り合わせて作ったネックレス、だいすきとハートがたくさん書かれたお手紙……「ちょっとこっち見ないで」なんて言いながらこそこそプレゼントを作ってくれるのは日常茶飯事です。特にイベントごとははりきって、かなり早くから準備を始めています。

今年の母の日も、四月の半ばには“すてないで 母の日のプレゼントが はいってます”と書かれた紙袋が部屋の隅に置かれていました。ぷんぷんと一緒に何かを作っては、着実に袋の中身が増えている様子。「はやく母の日こないかなー」楽しそうに話す二人の見え過ぎている秘密を出来るだけ目に入れないよう気をつけながら、数週間を過ごしました。

そしていよいよ当日。朝から早速シロツメクサの花束をプレゼントしてくれたあーちゃん。そして「わたしがよるごはん作ってあげる」と唐突に言い出しました。最近は誘ってもあまりお手伝いもしてくれないあーちゃん。作れるものある?と聞いてみるとなにやら構想がある様子。おとーさんにお手伝い兼見張り役に付いてもらって任せてみることにしました。

「ちゃんと見て!」「レシピちゃんと調べて!」途中悲鳴のようなおとーさんの声が聞こえてきたときはどうなることかと思いましたが、ゴーグル付けて玉ねぎを切ったり、真剣な顔で具材とごはんを炒めたり、ほとんど自分だけで頑張ったそう。出来上がったのは丸く盛ったケチャップライスの周りをスクランブルエッグで飾ったヒマワリのようなオムライスとバラのように巻いたハムを乗せたサラダ。母の日にピッタリのかわいい夜ご飯でした。

すっかり大満足の母の日……と思っていると「おかーさんまだあるよ」と、いよいよ作りためたプレゼントの登場。ぷんぷんと二人「いつもありがとー」と歌い踊りながら紙吹雪をまかれ、渡されたプレゼントは折り紙で作ったお花、リボンに冠、更にはお手紙、アイロンビーズのコースターまで、楽しく準備してくれた気持ちがいっぱいつまった、盛りだくさんセット。ありがとうのぎゅータイムもしてとっても幸せな母の日でした。

もらった新しい宝物の保管場所は、まだこれから考えます。

今月のお気に入り

『プレゼントあけてみて』(おおでゆかこ作/あかね書房)

プレゼントを開けるワクワクを擬似体験させてくれる絵本。誰かへのプレゼントを準備していると、ぷんぷんが出してきて読んでいる気がします。人にあげるのも楽しいけれど、やっぱりもらうのも嬉しいですもんね。

いまむらかな

いまむらかな プロフィール

大学時代に村中李衣先生のゼミで学び、在学中から 3年間、こどもの広場のスタッフとして過ごす。
2016年9月に長女あーちゃん、2018年12月に次女ぷんぷんが誕生。2児の母として奮闘中。

毎月のエッセイは
ひろば通信に掲載されています

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